リンパ浮腫治療

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トップページ » リンパ浮腫治療(リンパ浮腫の病期)

リンパ浮腫の病期

リンパの循環障害は、原因が取り除かれれば元の状態に回復するが、一方では、リンパ浮腫が発症して進行することにより、患肢に貯留した蛋白濃度の高い組織間液が皮膚・皮下組織・筋膜の線維化し組織を硬化を促進するとされている。線維化が強くなると皮下組織の弾力性が損なわれ、さらにリンパ流を障害して浮腫を悪化させる。また、炎症を繰り返し起こすことも結合組織が増加して皮下組織が線維化する原因となり、正常なリンパ管が消失してリンパ節も線維化する。

リンパ浮腫の進行度(病期)は4期に分けられている。
以上のどの時期であっても、正しく治療を行うことにより状態の改善はみられるが、当然早期に治療を開始すれば線維組織や脂肪組織が少なく改善しやすくなる。

① リンパ浮腫の病期(International Society of Lymphology の分類)(図4)

0期

潜在機または無症候性の病態。
リンパ管シンチなどでリンパ管の閉塞はみられるが、臨床的には浮腫を認めない。

1期

比較的タンパク成分が多い組織間液が貯留しているが、まだ初期であり、四肢を上げることにより治まる。圧痕が見られることもある。

2期

四肢の挙上だけではほとんど組織の腫張が改善しなくなり、圧痕がはっきりとする。

2期後期

組織の線維化がみられ、圧痕がみられなくなる。

3期

圧痕がみられないリンパうっ滞性象皮症のほか、表皮肥厚、脂肪沈着などの皮膚変化みられるようになる。

図4 リンパ浮腫の進行期によるリンパ管シンチグラフィーの変化

② 各病期での組織学(皮膚・皮下組織)的特徴

第0期

生検例がなく未確認

第1期

毛細リンパ管が拡張して、真皮層に浮腫の変化が現れやすい

第2期

慢性炎症細胞や組織球の浸潤がみられる

第3期

真皮内に組織球の浸潤が著名となる。真皮内の線維芽細胞の増生の増加がみられる。
皮下組織に脂肪組織の増加がみられる

浮腫の初期には毛細リンパ管の拡張により皮膚表面の組織に組織間液が貯留している状態であったものが、進行することにより慢性炎症細胞や組織球といった白血球成分が多くなっている。この白血球成分は蜂窩織炎の発症にも大きく関係しており、興味深い所見である。
つまり第1期のリンパ浮腫であった症例が、炎症をきっかけとして第2期・第3期に移行する過程で、白血球成分が大きく関与していると考えられる。